ニレの木

とおいところで

花が咲くのかな


とおいところで

だれかのおとしものを

だれかがひろう


大将と呼ばれたニレの木よ


真夜中にさけんで

風吹かせ


命の太鼓

ならしてよ

どの命にも届く

命の太鼓


母が子をおもうような

子が母をおもうような

足のうらに伝わる400億年を

頭の上に広がるまだ見ぬあなたへ


どの命にも届く

命の太鼓


風を吹かせて

鳴り響け

 

二月


おたんじょうびおめでとう



そのむかし
ひとりでうまれてきて
そだっていき
やさしさと
ちからつよさを
てにいれて



たくさんの
いのちを
つないでくれた


おかあさん。


ふしのある手と
ぱたぱたうごく足。


おかあさんの子どものころを
わたしはしらないけれど
そこまではしっていって



ありがとうっ


って

伝えたいです


はしるのが得意な
あのむすめと
いっしょに



一月

一月が
やってきた


雪と共に
やってきた


あたりはやけに静かで
赤い実だけが
きょろきょろ
めずらしい景色を
見渡している


真っ白に
膨れた世界を
身体のなかに
ふくませて


そのしずかな世界を
わたしの肺のあたりの
うちポケットに


今のいままで
溶けないように
しまってた


でも
ロウバイが咲き始め
水仙が香り、
スズメが地面をウロウロし始めたかとおもうと、


まったく気づかないうちに


胸にしまった雪の塊は
なくなっていた


そして
少しずつ
若葉を目にすることになる


結んだ口元が緩むように
固い芽から生まれる若葉を


一月。
通りすぎようとするものと
これからやってくるもの

その境目にいて
まだ口には出さずに
大切に胸にしまう

厳かな月。


12月。

暮れも押し迫り
相変わらず
バタバタと過ごす日々。


でも


そんな時間のなかで
とつぜん
大好きな人達に
会えるチャンスが巡ってくる。



わたしは顔色をひとつもかえず、
相変わらず散らかった部屋を片付けるのだけど、


心の中は
肺や心臓は

ダァダァダァと


なにかを流している
小さく喜びで振動しているのがわかる。


一人に会うと
会いたかった他のあの人とこの人にも会えた気がして

そうか
繋がっているんだ



改めて
思い出した。


いろんなことは
つながってるんだ。


ほんとうに
たいせつなことは
目にはみえない


そうだそうだった。


改めておもいだす。


12月。
ありがとう。

ありがとうの月。

境 道一 知子 陶展 終了しました

空気が
新年に向かっているこの感覚は
いつも
慌ただしいのに
愛おしく感じる。


境 道一 知子 陶展 2014、終了しました。


今年は12月末の展覧会となってしまい、
お忙しい中、来て頂き、ほんとうにありがとうございました。

不思議なことに
ご縁のある人がつながってつながって
訪れてくださる二日間でした。

ほんとうにありがとうございました。

来年で五年目となる展覧会。
さて、来年はどんな展覧会となるのでしょうか。


境さん、
手伝ってくれた家族、
今年もほんとうにありがとうございました。


境 道一・知子 陶展 2014  

初雪。

朝、白く音のない世界に
呼び起こされて
目が覚めた。


今年は年末になってしまいましたが、
また今年も境さんご夫婦が雪降り積もる長野から
やってきてくれます。

今年は、道一さんの作品がメインとなります。
作風が少し変わったとききます。

さてはて、共にどんな一年を過ごしたのでしょう。
楽しみです。

 

 「 境 道一・知子 陶展 」

  2014.12.20(土)-21(日)
  11時から17時まで。
  (最終日は16時まで)



みなさんとも年に一度、お茶を飲みながらゆっくりお話できるこの日を
境さん共々とても楽しみにしています。

どうぞごゆるりと遊びにいらしてください。


お待ちしています。

ぶらさがる。


ぶらさがる
ぶらさがる



秋は、いろんなものが
ぶらさがって見える。


色づいた葉っぱも木にぶらさがり
人のこころも
うつりゆく空の色をみつめては、
ぶらさがる。



もう少ししたら
ぴりりとした12月がやってくる。



その
一歩手前
いろんな
こころが
ぶらさがる。


ぶらさがる
ぶらさがる


やさしい
ぶらさがり

きょうも
ほら
地面におちて
土へかえり



わたしたちの
あしもとの
しんのしんあたりから


息吹く


11月


今年の記憶も
紅黄にそまる


しずかな季節