わかばひかる


るるるる るるるる


川のみずが下から上へと流れてゆく


すすすす すすすす


その川のながれをまねするように
名もない草が風にふれる


また
いつか
どこかで
会おう



遠いスペイン
サンティアゴ聖地への道900キロを
共にあるいた
ふるさとのちがう者たちが
いま ここ から離れることに
覚悟する



清々しいものにも
覚悟がいるのだ



清々しくあろう
とすることのうらに
ちぎれるほどの
想いがある



るるるる るるるる


すすすす すすすす


とまることなく
ただ ながれる



四月

かぜにのるつき