2015-01-01から1年間の記事一覧

パパイヤ

そういえば南の国のあの一番西の端にあるあの場所に パパイヤの木があったパパイヤの木は 家の裏の畑の側に 唐突に 立っているどうしてかにやけているようにみえるパパイヤの実、 どうして わらっているの

梅雨ダンス

紫陽花がささやいてるここ ここ紫陽花はおどる雨にうたれてうたいおどる 梅の実はそのうわさをききつけてもうたわずにじっとしてる でもいつかおどることができたらいいのに紫陽花にみまもられながら雨と雨のあいだをとおりぬけて雨とダンスをおどってみたい…

五月

とんがり山 こんにちはー え どこ とせのびしていた あのひ あのころ とんでは はねて ころげて ふりむき でんぐり かえる みるみるうちに そらにむかって のびてく てとて きみのうまれた このあおいときを ぎゅーとしぼって ごはんにかけたい ふふふ すき…

わかばひかる

るるるる るるるる 川のみずが下から上へと流れてゆく すすすす すすすす その川のながれをまねするように 名もない草が風にふれる また いつか どこかで 会おう と 遠いスペイン サンティアゴ聖地への道900キロを 共にあるいた ふるさとのちがう者たちが…

三月

いってらっしゃい いってらっしゃい ちいさな足が ちいさなくつをはきます。 いってらっしゃい いってらっしゃい その手をはなし ひかりへむかってあるきはじめる。 いってらっしゃい はなれていくようなきがしていたのだけど じつは かえっていく いってら…

ニレの木

とおいところで花が咲くのかな とおいところでだれかのおとしものをだれかがひろう 大将と呼ばれたニレの木よ 真夜中にさけんで風吹かせ 命の太鼓ならしてよどの命にも届く命の太鼓 母が子をおもうような子が母をおもうような足のうらに伝わる400億年を頭…

二月

おたんじょうびおめでとう そのむかし ひとりでうまれてきて そだっていき やさしさと ちからつよさを てにいれて たくさんの いのちを つないでくれた おかあさん。 ふしのある手と ぱたぱたうごく足。 おかあさんの子どものころを わたしはしらないけれど …

一月

一月が やってきた 雪と共に やってきた あたりはやけに静かで 赤い実だけが きょろきょろ めずらしい景色を 見渡している 真っ白に 膨れた世界を 身体のなかに ふくませて そのしずかな世界を わたしの肺のあたりの うちポケットに 今のいままで 溶けないよ…