そうだ、草引きをしよう。

雨が、雨が、梅雨のごとく降り続けましたね。

今日、今年初の蛙の合唱を聞きました。
嵐山の広沢の池の前で、しばし足を止めて、その声に聞き惚れてしまいました。

子どもの頃、私は蛙よりも蛙の合唱の方が好きだったように思います。もう夕方です、を告げる蛙の合唱。
病院の電気がつく前に家に入らないと、また今日も閉め出される。
ご近所のご飯の匂いとお茶碗の音。
あったかくなった頃の夕方の景色が、じわ〜りと胸に飛び込んできました。


げろ太くん。雨、よく降ったもんね。
そうだ、明日は草引きをしよう。



人に本を読む。
そんなことを経験したのは、娘が生まれてからのことです。
おっぱいをなかなかやめれなくって、それと引き換えにずーと読んできました。

知らない本に沢山、出会いました。
知らない言葉にも場面にも。



前に友達が、普段、子どもに面と向かっては言えないことを、
絵本を通じて伝えている気がする。って言ってました。
「生まれてきてくれて、ありがとう」って。




本を読むことに少し慣れてきたころ、自分ってこんな声で、こんな空気感をもって読むんだなぁって改めて発見しました。


なんだか、ちょっとたどたどしい。出てくる登場人物は、みんなどこか、おまぬけっぽい。
どうもこれが、私の作り出す世界らしい。


そして、小学校のお話の会に入って、色んな方のお話を聞かせてもらいました。


メルヘンを作り出すのがうまい人。
魔女がやけに、リアルな人。
昔の景色が、その匂いまでとも一緒に胸に飛び込んできそうな人。
なんか分からんけど、王道じゃないけど、その世界観好き、と思う人。


人が読んでくれるお話は、その作者の世界の中に、お話を読んでくれる人の生きてきた味わいも、ピピッと香り豊かなスパイスのように入っていて、心にふっと新しい風を運んでくれるようでした。




今月のmitukには、お話をすることがずっと好きで、続けてこられた、四人の素敵な人生の先輩がたが来て下さいます。


この四人の個性的な読み手の方々のお話を聞くだけで、
うん、色んな人の色んな人生があって、うん、それが愛おしいんだ、って本当に思えます。


いくつになっても、何かを好きだという純粋な想い。
そんな想いをずっと持ち続けていたい。と、会うたびに思い、勇気をもらうのでした。


皆様、土曜日は、お話を読んでもらう子どもの頃に戻って、気軽な気持ちでお越しくださいね。


何かお菓子を作って、お待ちしています☆