ドミンゴさんのふるさと。

今日もまた湿気の多い一日でしたね。


もう七時半も過ぎたというのに、まだ空は藍色をしている。
この景色がとても綺麗だとおもう。


木も家も人も真っ黒な輪郭になって、
昼間よりもはっきり、その姿を表しているよう。


蛍が沢山、近くの川で飛んでいました。
どうしても歌ってしまう、ほっほっほーたるこいっ…。


沢山の蛍もとても綺麗だったけど、
それを見に来る人の様も、また愛おしいなぁとおもう。


ちょっと前、実家にてボーとしていると、母が「あ!!!忘れていた」と叫んだので、なんだ?と思うと、

どうも三大テノール歌手のプラシド・ドミンゴさんの日本公演の模様がテレビで放送されることを忘れていたらしい。


と、いうことで、途中でしたが、その模様を父母と娘と四人で見ていました。


前に見た映像よりもだいぶ年を重ねられた様子のドミンゴさん。



そしてその年を重ねられたドミンゴさんの歌は、前に聞いた時よりも、ぐっと私の心をつかんでくるように感じたのは、私だけかしら。


年を重ねると、何かを包み込むその手は、ぐっと広がるのかなぁ。




最後に、ドミンゴさんが今のわたしたちへむけて、
「ふるさと」を歌ってくれました。


これが、今も私の心にずっと残っています。

音楽ってすごい。

http://www.youtube.com/watch?v=-Q1zjm_mklI
you tube で見れます。



最近、鎌仲ひとみ監督の「六ヶ所村ラプソディー」を見た時に、また、ドミンゴさんのふるさとを思い出しました。


そこで、核燃料再処理計画に反対するとても穏やかな佇まいの菊川さんという女性が、


「私はふるさとを帰れない場所にしたくないのです。子どもたちにふるさとを残してあげたいのです」


と、とても穏やかに話されていたのを思い出したのです。



私たちのふるさとは皆それぞれ。

でも、ドミンゴさんの歌を聞いた時、
会場の人とテレビの前にいた私たちが思い描いたふるさとは、
みんなおんなじだったんじゃないかなぁ。