夕焼けにやけ。

夕焼けに
にやける


夕焼けに
口元が
ゆるむ


それは
それは
真っ盛りの
情熱の
季節のはなし。


虫の音が
気のおさまった
夕刻によく映えて、


やけに
頭に響いてくる。


九月の
夕方は
緑が
優しい。


一気に
長い本を
読み終えたような


出会った事があるようで
ないように感じる


ただぽんと置かれた自分だけがいる


そんな感じ。


九月。
わたしはわたし。