明けまして、おめでとうございます。

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

皆様、本当にお久しぶりですが、お元気のこととおもいます。


あっという間に幕を開けました、2012年。
そして気がつけば、もう二月。


寒い、寒いのなかに、春を予感させるような匂いや空気をふっと感じはじめています。


そんな2012年のお正月に、昨年の11月に我が家で陶器の展覧会をしてくれた境家を訪ねました。


10年以上ぶりの夜行バス。
色んな旅を思い出す。
慣れなくて、一睡もできなかった自分に少々ショック。
こっぱれもあまり眠れなかったご様子。

早朝に境さん一家の住む、長野県須坂市に到着。


アスファルトむき出しの京都から、一面銀世界の長野へ。

面白い国だなぁ、と思う。


あったかい境家の歓迎と薪ストーブの温度に、少々緊張していた心がほんわりとゆるむ。


車で五分ほど行くと、境家の工房のある山がある。


道一さんのお父さんと道一さんと知子さんの三人で作られた釜。

雪景色とレンガの煙突がとってもかっこよい。


わたしとこっぱれは、初めて轆轤(ろくろ)ひきをさせてもらう。

出来ない。
何度も手本を見せてくれた二人のように本当にできない。
見ていたら、出来そうにおもうのに、思うように土は心を開いてくれない。


二人の手つきをみていたら、土が生まれたい形にそっと手を添えてあげてるだけのように見えてくる。まるで、助産師さんのように。


何日も何日も同じように繰り返し、土と仲良くなっていったんだろうな、と思う。そんな大きな大きな日々のかたまりをおもって、もう一度二人の作ったもの見ると、なんだか勇気が湧いてくるようだった。

とってもとっても心地よい時間だった。
みんなで毎晩ドンジャラをし、こっぱれは初めてのスキーを体験して、そこで生まれて初めて樹氷をみる。

青い空と樹氷の世界。
こんなに美しい世界がまだまだあるんだよ、ゴォォとうなる風の声と共に雪の世界が大きな声で叫んでいるようだった。


毎食みんなでご飯を食べる。
決してきらびやかでない食卓。

でもそこには、二人の作った底のしっかりとした大きな器に盛られたあったかいシチューがある。
おじいちゃんが作ったとぉっても美味しいサツマイモを薪ストーブで焼いてたべる。
おじいちゃんの作った野菜で漬けた、おばあちゃんの食べたら止まらない美味しい色んなお漬物。
お父さんの大きな手で握ってくれたおむすびに、パリパリの大きな焼き海苔がくるりと包まれてる。
お母さんが手馴れた様子で捏ねてくれた餃子の皮で、みんなして水餃子を作る。みかん入りのはずれ餃子も作ろう!と子どもたちはニッコニコ。
大根が一杯あったから、と作ったお母さんのハリハリ漬けも切干大根も絶品だった。


あ、生活の夢だ。とおもった。


牧羊子さんの「おかずばなし」に出てくる一節。
庭のクチナシの実を乾かして、栗、キントンなどを作る。自然の草花で染め上げる暮らしのチエは、詩そのもの。
これは、今のあわただしい世にも残されている生活の夢だと彼女はいう。


生活の夢は、こんなにも身近に沢山キラキラとあるんだと、改めて思い出させてもらった。


体調が万全でなかったのにも関わらず、ずっとあったかく迎えてくれた境さんご一家、本当にありがとう!またあえる日を楽しみにしています!ドンジャラの腕も磨いておくよ!


そして、外に出られなかった日曜日の今日。
虫食いの修繕をこっぱれがかってでてくれた。


これもまた、生活の夢。