かぜ

 

かぜがおしえてくれた

いま

グランドにいることを。


かぜがひとふき

すこしのびすぎのしょうねんのあたまのような


シバフを、


すこしおとなびたおないどしのおんなのこが


とおりりがかりに

じゃりっと

しょうねんのあたまをなでるように


ひとふき


やっていった。


はっと

あいてたはずのめがひらいて



わたしと時が
ようやくであう。



いつでも
とりかこむものは
すこしおとなびて
みえる。