短冊

あちこちで
短冊がゆれている


家の中でも
扇風機にゆられ
かさこそかさこさ
いろとりどりに。


七夕祭りに出かける
年頃のこどもたちは


まるで
ひまわりのように
振り返ることもなく
ぐんぐんと
おおきくなる。



まぶしくせつないほどに。



短冊が飾られたアーケードをくぐり抜ける
年頃のこどもたち。

たくさんの夢をみる。


淀むことのない小川のような心で。



夏がやってきた。


七月。
夕焼けの匂いのする季節。